2020年3月末までトルコにいました。
コロナの影響でトルコ航空最終便にてIST – NRTまでフライトし、その時点では日本は重点感染地域には指定されていなかったものの、その後数日で感染者が爆発的に増えました。
ついにはイスタンブールも一部ロックダウンとなり、為替に関してもつながりの強い欧州経済、中東経済に押され5月7日に対円価で一時14.65円と最安値を更新してしまいました。
再開されたらいち早く飛び、ビジネスしたい国に入っているトルコは、ずっと為替とニュースを見てきましたが、6月に入り少し明るいニュースが飛び込んできましたので、今後のトルコ経済欧州よりも復活が早いのかと期待を馳せてしまいそうです。
景況感と為替
5月初旬に14円台と最安値を更新してしまったトルコリラですが、その後復活し6月初旬8日では16.18円まで復活してきています。もちろん2020年初旬の18円まではまだまだ戻るには程遠いですが、ここにきて
- 5月農作物の輸出
- 5月自動車の輸出
の発表があり、農作物に関しては欧州特にドイツが一番で増えており、自動車に関しては29億ドルと4月下旬予想よりも増加しており、未だ中東隣国関係の問題はあるものの景況感は最悪な事態は免れていると思います
また各航空会社が運休後乗務員、スタッフの帰休だけでなく大幅人員削減を発表する中トルコ航空は向こう2年間の従業員の雇用は守るといった発表のほか6月10日から早くも段階的に40カ国へのフライトを再開し、第一段階として10日からキプロス、バーレーン、ギリシャ、ブルガリア、カタールと隣国への定期便を再開すると発表され、こういったニュースも好材料になっているのかもしれません。
またそれ以外にも世界的に外出緩和の方向に向かう中、欧州から夏の観光客を取り組むため官民一体となったツーリストプログラムやトルコ国内の感染者数の落ち着き(あくまでも落ち着きであって減少ではない)も加味され、さらに原油価格が少し上昇したことにより隣国との経済も少し復活基調にあることも挙げられます。
トルコリラ少し復活をまとめてみますと
- 輸出用製造業が少し戻ってきている
- 夏の観光業に対する準備の発表
- コロナ感染者の落ち着き
とこの3点でしょうか
しかし
懸念材料としては
- 根本的なトルコ経済への不信感:これはまだぬぐいきれず、トルコ自国内経済がまだ落ち着いていない昨今不安は残ります
- 経済の結びつきが強い欧州特にドイツ経済の行方
- 大国(アメリカ、ロシア)との関係が不透明感がある
などまだまだ不安材料はたくさんあり今後ともトルコリラの行方は近隣中東情勢を見る上でも興味深く、注意深く見守っていく必要があります
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